2.17.2000

No.0031

歯磨き製品のTVコマーシャルの変化

 一昔前の歯ブラシや歯磨き粉のTVコマーシャルを皆さんは覚えていますか?。私の記憶では、その当時の人気アイドルが登場し笑顔で歯ブラシいっぱいに歯磨き粉を着けて歯をみがいていたTVコマーシャルです。見ているだけで口の中がスッキリして、いかにも気持ち良さそうでしたね。ところで最近のTVコマーシャルどうでしょう?。歯ブラシの握り方から歯磨き粉の着け方当然歯ブラシの選び方など、あらゆる内容が変わってきていますね。この変化に、本当に驚くばかりです。

 私たち歯科医師は、毎日の診療の中で『歯の凍みや歯槽膿漏』に関する相談を患者の方々から受ける機会が数多くあります。この様な時に先ず最初に行うのが【ブラッシング指導】です。かかりつけの歯科医院でこの【ブラッシング指導】をうるさく言われたり、繰り返し注意されたりして、うんざりしたことがある方は、きっといらっしゃることでしょう。しかし、これ(適切に行えるようになったブラッシング)ができないと、ひいては歯科治療の効果もきちんと発揮されない事になってしまうのです。

 ここ数年でフッ素やキシリトールなど予防に関する物がたくさん販売され簡単に手に入れることが出来るようになりました。しかし、これら全て正しいブラッシングが出来ていない人にとっては、あまり意味の無いものになってしまい、逆にこれを使っているから大丈夫と言う間違った安心感を与えてしまうことになりかねません。私の歯科医院でもフッ素塗布を希望する患者さんや1本700円の家庭用フッ素塗布剤を購入する患者さんも少なくありません。私はこの患者さんになるべく言うようにしているのが「これをやっているから大丈夫と油断はしない様にしてください。」と言うことです。

 近年の歯科医療の関心は、『虫歯の治療』から『虫歯の予防』へと焦点が遷ってきました。この様な変化に伴い、かなり多くの《虫歯の予防用品》も市中に出回ってきていますが、予防効果をよりいっそう発揮する為にもブラッシングの重要性をもう一度見直してみて頂きたいのです。私は心からそうお伝えしたいのです。

 「ブラッシングについて、よく解らない。」とお思いの方は、是非一度、お近くの歯科医院を訪れてみて下さい。快く指導して下さると思います。


香西先生

BACK